映画と文学の結びつきは映画誕生まで遡ることができる。中でもシェイクスピアは突出しており、1899年に「ジョン王」が、翌年にはサラ・ベルナール主演で「ハムレット」が早くも映画化されている。短編を含めると今まで400本以上の作品が製作され、もっとも多いのは「ロミオとジュリエット」、次いで「ハムレット」。映画は文学における抽象的概念を瞬時のうちに視覚に伝えてくれる。長々と文字で著さなくてはならない感情の起伏も、目の動きひとつ、セリフの抑揚だけで判断することができる。サスペンスに満ちた恐怖やスペクタクルは文学よりも映画向きであろうし、おとぎ話はアニメーションに適している。もとより、活字文化と映像文化は異なるから、映画と原作を比べて検証してもおもしろい。読みっぱなし、観っぱなしにしなければ一粒で2度楽しめるのである。レマルクの「西部戦線異状なし」、N.カワードの「カヴァルケード」「生活の設計」、S.モームの「彩られし女性」、S.ハメットの「影なき男」、R.スティーブンソンの「狂へる悪魔「ジキル博士とハイド氏」、N.ホーソンの真紅の文字」、A.ポーの「黒猫」トルストイの「アンナ・カレニナ」.、V.ユーゴーの「レ・ミゼラブル」、パール・バックの「大地」もビデオ発売中。 参考文献:新樹社刊「英米文学映画化作品論」「イギリス演劇と映画」



巨人ジョーンズ(1933) 大いなる遺産(1934)
孤児ダビド物語(1935) 真夏の夜の夢(1935)
ロミオとジュリエット(1936) 椿姫(1937)
ピグマリオン(1938) 高慢と偏見(1940)
ほら男爵の冒険(1942) カルメン(1948)VHS DVD